Uber Eats（ウーバーイーツ）の報酬がおかしい？実際に配達して検証

ウーバーイーツ配達員の中には、最近の報酬額について「安すぎる」のではないかと感じている人も多いでしょう。

現在のウーバーイーツ配達員の報酬は完全にブラックボックス化されており、配達員からは報酬金額がどのように計算されているのか全く分からない仕組みになっています。

筆者の経験からも2～3年前の報酬と比較して、1件当たりの報酬単価が極端に低くなっていると実感しています。

この記事ではウーバーイーツ配達員の報酬の実情や仕組み、報酬単価を上げるポイントについて解説します。

Uber Eats（ウーバーイーツ）の報酬がおかしいと言われている理由

配達員の間で「ウーバーイーツの報酬がおかしい」と言われているのは以下の理由が考えられます。

• 最低報酬額320円をはじめとして、300円台の案件が多くなった
• 掛け持ち配達でも300円台の案件が依頼される

例えば、2件同時配達で報酬額が「380円」のような案件も当たり前のように依頼されます。

この場合、1件当たりの報酬額は「190円」となり最低報酬額を下回るため「この金額はおかしいのでは？」と考える人もいるのは当然でしょう。

SNS上でもウーバーイーツの報酬に対する不満の声が散見されます。

ウーバーイーツの配達員の仕事は時給制ではありません。1件当たりの配送料やインセンティブ、チップにより得られる金額が決定するため、最低報酬額の目安が重要なのです。

Uber Eats（ウーバーイーツ）配達員の報酬の仕組み

ウーバーイーツの報酬体系を現在と以前とで比較してみました。

報酬の内訳	旧料金	2024年9月現在
ピックアップ料金	265円	非公開
ドロップ料金	125円	非公開
距離料金	60円/km	非公開
配達調整金	ー	非公開

以前は配達員に対し明確に公開されていた報酬体系も、現在では完全にブラックボックス化されてしまいました。このため、配達員は報酬額の結果を提示されるだけで、その過程を確認することはできません。

つまり、報酬額についてはウーバーイーツ運営側の気分次第でいくらにでも設定できる仕組みになったと考えることもできます。

Uber Eats（ウーバーイーツ）配達員の報酬計算式

ウーバーイーツの報酬は以下の計算式で決定することが分かっています。

配送料　＋　インセンティブ　＋　チップ　＝　報酬額

配送料はアプリ上で結果を提示されるだけで配達員はその過程を確認できません。この点がブラックボックス化されたため、配達員にとって非常に不利になり不満を持つ原因となっています。

インセンティブは「日跨ぎクエスト」やお正月など期間限定で発生する「不定期のクエスト」などがあります。雨が降った時に発生する通称「雨クエスト」もその一つです。

チップはお客様から配達員に対して感謝の気持ちを表したものです。必ずもらえるものではありませんが、配達員としては常に丁寧な配達を心掛けたいと思います。

Uber Eats（ウーバーイーツ）配達員の報酬変動振り返り

現在までにウーバーイーツの報酬は何度か改定されてきました。その改定について「配達員を無視しているのではないか？」と考える人も多いと思います。

「配達員の被害妄想だ」と言われてしまえばそれまでですが、実際に配達を経験すると決して被害妄想では済ませられない面もあります。

そこで、これまでの報酬改定の歴史を振り返ってみましょう。

ダイナミックプライシングを導入【2021年5月】

2021年5月、ウーバーイーツはダイナミックプライシングを導入しました。

ダイナミックプライシングとは、その日の配達員の人数・注文数・天候・時間帯などが考慮されて報酬額が変動する方式のシステムです。

報酬額の決定に多くの不確定要素が含まれたため、それまで明確であった報酬計算が完全にブラックボックス化されてしまいました。

この方式は多くの配達員が不満を募らせている最大の原因であると感じています。

最低報酬額を300円に設定【2021年11月】

この改定により、特に自転車の配達員は案件のほとんどが300円に固定されてしまいました。バイクで配達していた筆者にも、300円の案件が依頼されたことを覚えています。

配達員の間では皮肉を込めて「スリコ（スリーコインズ）」と呼んでいましたが、この改定を機に配達を辞めた人も多くいると聞きました。

この改定は、多くの配達員のモチベーションを下げるだけの結果になったのではと考えます。

報酬の低下が加速する【2023年1月】

この時期は、世間一般の物価高も重なり明らかにフードデリバリーの需要も大きく減少したといえるでしょう。ウーバーイーツ運営側から通知があったわけではありませんが、「報酬下がっているよね」と他の配達員と話もした記憶があります。

あくまで噂話ですが、ウーバーイーツ運営もいよいよ利益確保にシフトを変えたのではないかとSNS上でも話題になっていました。

報酬アルゴリズム変更【2024年1月～】

地域によって実施開始に時間差はありましたが、報酬アルゴリズム変更によって最低報酬額を320円に設定されたのがこの時期からです。

この金額にも皮肉を込めて「320（ミツオ）円」や「325（ミツコ）円」などと配達員の間では揶揄されています。

それまで東京都内の報酬は他の地域よりも高めに設定されていました。しかし、この変更を機に全国的な報酬の差はなくなったといえます。

当初ウーバーイーツ運営からの通知では、アルゴリズム変更による配達員の収入に大きな変化はないとありました。ですが、これは筆者をはじめとして「大ウソ」であると思っている配達員は多いのではないでしょうか。

少なくとも筆者の周りの配達員から報酬は減っても今までと変わらない、もしくは増えたとの話は聞いたことがありません。ネット上では人によって3～5割も減少したとの情報もあり、深刻な問題であると考えます。

このことから、ウーバーイーツの配達員が稼ぎにくくなったと言われているのも納得です。

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【画像付きで検証】Uber Eats（ウーバーイーツ）配達員が直近の単価を紹介

下記の画像は、実際に筆者が請け負った配達の一例です。320円案件の条件として

• 配達に要する時間が最大15分程度まで
• 配達距離はおおむね3kmまで

上記の条件で見積もられた案件が依頼されてきます。

画像の案件は配達時間11分、距離は1.5kmで見積もられているので320円案件ではましな方だと言えるでしょう。

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Uber Eats（ウーバーイーツ）配達員の単価が上がる可能性を考察

今後、ウーバーイーツ配達員の報酬単価が上がる可能性について考えてみたいと思います。

特に専業で配達を行っている人は予想していると思われますが、ウーバーイーツに限定した場合、報酬が上がる可能性は限りなく低いと思います。

同業他社がウーバーイーツを脅かすほど市場を拡大してくるなら話は別ですが、現状それは起こりえないでしょう。

一つの事例を紹介しますが、2024年度末までに運送会社大手のヤマト運輸は25,000人を超える個人事業主の委託切りを行うことがわかりました。この中で何割かの人々がフードデリバリー業界に流れてくることは容易に想像できます。

フードデリバリーの需要自体が減少している中で配達員だけが増えても、それは仕事の奪い合いになり単価の上昇には程遠くなってしまいます。

現在フードデリバリー業界を取り巻く状況は決して明るいとは言えません。飲食店以外で何か新しいデリバリーの使い方を見つけなければ単価の上昇は難しいでしょう。

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Uber Eats（ウーバーイーツ）配達員が単価を上げるポイントを解説

多くの配達員が低単価で苦しんでいる状況でも工夫次第で単価を上げる方法はあります。単価を上げるためのポイントをいくつか紹介します。

高単価案件を狙う

配達案件の中には稀に高単価案件と呼ばれる案件を依頼されることがあります。通称「マグロ案件」と呼ばれ、一般的には1,000円以上の報酬額が提示される案件を指します。

東京都内で活動している配達員の中には、高単価案件のみを選んで配達している人もいるようです。全国的に単価の大きな差はなくなっても、マグロ案件の発生率は地域によって差があると考えます。

東京近郊に限るなら高単価案件のみを狙うのも有効な方法だと思いますが、筆者が活動している愛知県ではおすすめできません。

東京近郊と愛知県ではそもそも注文数に大きな差があるため、愛知県でマグロ案件のみを狙うのは逆に単価を下げる可能性が高いからです。仮に1件マグロ案件を獲得できたとしても、次のマグロ案件までに何時間待つのか想像できません。

土日祝日に稼働する

土日祝日での稼働は時間帯を問わず注文数の増加が期待できるため、単価を上げるには有効です。

終日注文が入りっぱなしであるのも珍しくはないため、適度に休憩も取りましょう。

土日祝日は外出する人も多く交通量も増えるため、平日以上に安全第一での稼働を心掛けることが大切です。

あえて悪天候の日に稼働する

単価を上げるために、あえて悪天候の日での稼働は有効な手段です。

雨が降ると特にバイクや自転車の配達員は稼働しない人もいるでしょうし、外出を控える人も増えるでしょう。すると、配達員に対して注文数が上回る可能性があります。

悪天候の日にはインセンティブが発生する可能性も高いため、通常の配達と合わせて売り上げの増加に期待できます。

一方で安全面についてはいつも以上に配慮が必要です。

④繫華街を中心に稼働する

繁華街は加盟店舗も集中しているため、注文数の増加に期待できます。自宅が郊外にあり繫華街から少々遠くても、出向く価値はあると思います。

とくに、夕飯時などピークタイムを狙って稼働するのがおすすめです。

配達員としては、常に注文を受け続けることが単価アップ及び売り上げの増加につながるのではないでしょうか。

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Uber Eats（ウーバーイーツ）と他のデリバリーアプリの併用がおすすめ！

2021年からウーバーイーツはダイナミックプライシングを導入し、その後の配達員の報酬は下がり続けています。その結果、配達員の収入は不安定になり取り巻く環境は悪くなる一方です。

今後、ウーバーイーツが単価を上げる可能性は限りなく低いでしょう。その前提に立つなら、これからウーバーイーツだけで稼働するのは得策といえません。

日本にはウーバーイーツ以外に出前館・menu・Woltなどのプラットフォームがあります。この記事を読んだことを機に、ウーバーイーツ以外のプラットフォームに登録してみてはいかがでしょうか。

厳しい時代を生き抜くため、ウーバーイーツと他のデリバリーアプリを併用して稼働するのをおすすめします。